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楢山節考

楢山節考  深沢七郎著

楢山節考

楢山節考のあらすじ

山々がつらなっている奥地に村がある。
一年の中でごちそうを食べるのは一度。
楢山祭りのときだけである。
その日だけは白萩様(白米)を食べることができるのだ。

その村では、人間は70歳になると楢山に捨てなければならない。
これは、むごいことにも思われるが、食料が過度に不足しているから、そうせざるをえないのである。

おりんという老婆が主人公だが、このおりんは、自ら楢山に(捨てられに)行こうと考えている型破りな女性である。

この村ではひ孫が生まれるのをみることは恥とされている。

おりんには辰平という息子がいるが、その嫁は昨年なくなっている。
おりんはもうすぐ楢山参りに行く自分のあとのことを考えると、息子になんとか後妻をみつけたいと思うが、なかなかみつからない。
そんなとき、おりんの実家から向こう村(おりんの生まれた村)に後家ができたという知らせが来、たまやんという女性が亡夫の四十九日も終わらない、楢山祭りの日に訪れる。

おりんは息子に無事後妻が決まって安心するが、すぐあとにもうひとり女が増える。
松やんという女性である。
この松やんは孫のけさ吉の子を宿していた。
松やんが子供を産んだら、おりんはひ孫を見ることになるのだ。
たまやんは子供が生まれたら裏の谷に捨ててくるから大丈夫だと言う。
けさ吉は、自分が捨ててくると言う。
そんなけさ吉に松やんは反対しない。
人が増えれば、それだけ食料が不足するのはみんな分かっているからだ。

あるとき、村のある家の主人が他人の家の食べ物を盗みに入る。
食べ物を盗むことは村では極悪人だった。それくらい食料が不足しているのである。
食べ物を盗んだら楢山様に謝るという制裁を受ける。
これは盗みに入った人間の家の食料をすべて他の村人で分け合ってしまうという制裁である。

辰平もたまやんも、おりんと末永く暮らしたいと思う。
しかし、それは食料事情の厳しいこの村では許されないことなのである。

おりんにとってはお山参り(老人を楢山に捨てにいくこと)は目標であって、悲惨なことでもなんでもない。
逆に、おりんの隣の家の又やんは70歳になっても楢山に行こうとしない。
しまいには、息子に縛り付け背負われたしょこの縄を食いちぎって逃げようとする。
しかし、翌日には又やんは米俵のようにぐるぐるまきにされ、七谷のところから落とされる。
それをおりんの楢山参りの供(おりんをしょこに背負って山に捨てに行くこと)の帰りの辰平が目撃する。

おりんが楢山参りに行った日、雪が降った。
これは大変好運なこととされていた。

**************
いわゆる姥捨て山伝説や棄婆伝説は今昔物語などにもみえるが、この楢山節考はそれらの悲壮感がまったくといいほどない。

子供を「ぶっちゃる」相談をするのもこの村では普通だし、老人を山に捨てることも普通のことである。

「おばあやんはいつ山に行くけえ」というけさ吉の質問における、おりんとたまやんとけさ吉のやりとりの場面では、笑い転げてさえいるのである。

そのあたり、いわゆる「この小説を読んで悲しい物語だと思いました」とか「老人を山に捨てることはよくないことだと思います」などという感想を書くようでは高得点はみこめないだろう。

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短編集です。
その中に楢山節考が入っています。
短い話ですので、比較的読みやすいと思います。

読書感想文の書き方

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