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太宰治 グッド・バイ

太宰治の人間失格がずいぶん流行しているようです。


漫画版も出ているので、そのせいもあるのかなと思います。


人間失格ほど重くなく、人間失格ほど長くない太宰の小説はたくさんあります。


私がとくにおすすめしたいのが、太宰治のグッド・バイという短編集です。


なにしろ短編集ですから、全部短編です。


だからひとつずつの話が短いです。


しかも、その短い一話で十分な読書感想文を書くことができるという優れものです。


短編ですからもちろん短いですが、その短い文章の中に太宰一流の風刺やジョークが含まれているとてもおもしろい小説ばかりが集められています。


もちろん、表題作である太宰治のグッド・バイも優れた作品として有名ですが、私がとくにおすすめしたいのは「たずねびと」と「眉山」です。


「眉山」は文芸雑誌で、優れた短編100選などという企画があると、必ず選ばれる名作です。


読んでいるときには、なんだかお馬鹿な女の子のドジ話に、その店に通う人たちが笑いながらそれを馬鹿にする……といった感じなのですが、ちゃんと伏線は張ってあって、最後にはすーっとこころの奥底に沈んでいくような終わり方をします。


そして、女の子を馬鹿にしている人たちが、いかにその女の子を愛しているかということがしみじみと伝わってくる作品です。


「たずねびと」は戦争末期のある家族におとずれた僥倖についてかかれたものです。


この家族は着の身着のままで疎開するその最中なのですが、その状態というのは惨憺たるものです。


食べ物もなく、子どもは病に冒され、泣く元気もなく、夫婦は世の中をあきらめたふうな感じです。


そんな家族に数々の僥倖とでも出来事が訪れます。


とてもよい出来事です。


とてもよい話です。


そうして、家族はなんとか疎開し、終戦まで命を保たせ、その後父親は小説家として糊口を凌ぐようになります。


そうなって始めて真実が明かされます。


作品最後の一行にすべてが書かれています。そこから、それまで語られた話すべてがさかのぼって膨らんでいく、そんな作品です。


この2編は、読書感想文の題材としてだけではなく、読書のひとつとしてぜひ読んでいただきたいなと思います。


短いお話ですから、すぐに読めてしまいますよ。

グッド・バイ (新潮文庫)
グッド・バイ (新潮文庫)
おすすめ平均
starsgood!
stars続きを読ませて。
stars人間の光と影を書いている
stars太宰治の遺作(未完)です
stars太宰の本質

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読書感想文の書き方

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